これはもしかして見えていない?
- たくや院長
- 6月25日
- 読了時間: 3分
更新日:7月15日

なんだろう、動きが変かもしれない。
飼い主が気付くのは、最初、こんな状況ではないでしょうか?
その感覚は、非常に大切だと私は思います。
その感覚があるんだったら、より深く観察してみてください。
気付くことがあるはずです。
今回は、飼い主は気付きました。という話。
あっ、目が見えていないかもしれない。
これに気がつきました。
・壁にぶつかるようになった。
・いつもは動き回っているのに動かないで、じっとしていることが多くなった。
・トイレまで行けないで、途中で失敗してしまう回数が増えた。
・食事をする時、器を探している仕草をする。見えていれば、すぐに食べ始めるのだけど、見えていないため、鼻に頼ってしまう。
これらの行動、目が見えていないと思われるときにやる行動です。
当てはまったら、見えていない。見えていないことは、「失明」ということです。
失明することには様々な原因があります。
再び見えるようになるか?と聞かれたら、答えはわかりません。です。
原因に対するアプローチがガチッとはまって、すぐに回復方向にいけば、視力回復と
いえるかもしれない。
実際は、そんな簡単にはいかない。
発見された時点で遅い。残念ながら。
原因というのは目だけの問題ではないことの方が多いんじゃないかなと思います。
目に対して何か施す必要があるし、疑わしいことにも施す必要がある。
疑わしいことにもやる理由は、体のほかの部分に悪い影響がでる可能性があるから。
目が見えません。他元気ですね。やることがありません。様子見てください。
では、いけないと思います。
疑わしい原因をほったらかしにすれば、目だけでなく体のどこかにも異常が出てくる。
これは避けたい。
病気を増やしてしまう可能性がある。
失明は悲しいです。目の前が真っ暗で、色彩を感じられないのですから。
それでも、ペットは生きようと食事をするし、行動し、排泄もする。
失明しても、生きることはやめません。
そのサポートはしてあげるべきでしょう。
クリニックに通っている失明したコは、3日間見えなかったですが、見えていないけど普段通りに歩くし、いつも通りになったと教えてくれました。
物の配置は、変えないのが原則です。見えていたころの場所は、覚えているようで、配置を変えなければかなりスムーズに生活できるようです。
行動はできていますが、原因が残っています。ですから、そのケアが重要になってきます。
クリニックでは、そういったケアの部分も行って、体の他の部分に影響が出ないようにしています。
今回の症例では、腎臓の関連が疑われたので、悪化しないように腎臓への対応を強化しています。薬がなかなか飲めないので、クリニック独自の腎臓用皮下補液を定期的に行っています。
飲める時に、クリニックのサプリメントを飲ませてと指導しています。
飼い主も一生懸命面倒を見られていることはこちらも理解しているのでできれば飲ませてねというスタンスです。














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